園長 安江 奈留美

 

 今月の草花  スズメノカタビラ

5月の3歳児保育日誌の一部です。

桜の実を拾っていたK君。草がするっと抜けることに気が付き、ブランコ周辺の草むしりが始まった。根が土の中に残ってしまうと、「どうしたら上手に抜ける?」と考え始め、草の根元の方を持つことを発見した。溜まった草をバケツに入れ、一度捨てに行くとその様子を見たR君、H君が「何してるの~。」と近づいてきた。すると今度は3人で鉄棒周辺の草が生えていることに気付き、「家でも草取るよ~。」「へえ~、そうなんだ。」と会話をしながら取り組んでいた。

5月を迎えると長い冬を越し、この季節を待っていたかのように園庭でぐんぐん伸びる草があります。イネ科の植物「スズメノカタビラ」です。踏み付けに強い草なので、目だつ姿になるまで抜かれることなく成長するのですが、小さな草が気になる保育園児の何人かは、草のあまりない園庭に伸びるこの草を見逃しません。毎年この時期に草むしりが始まります。ひげ根が浅く広く張るので、抜き方によっては根っこが残ってしまったり、気持ちよく取れたりするので面白い感覚が残るようです。

保育園での生活の中には、こういった自然の中で身に付く発見と、友達と楽しく関わることで広がる活動がたくさんあると改めて気づかされます。